| 白馬の森の小鳥たち。 |
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白馬の森には、多くの種類の野鳥が生息しています。1年中姿を見かけるもの、夏しか見られないもの、冬しか見られないもの、また、渡りの途中にしばし休憩しているらしきものなどさまざまです。
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この豪雪地で鳥たちが、雪に閉ざされる冬の間、どうやって生きていくのか。冬の間、姿を見せない鳥たちが多いなか、シジュウカラの仲間とエナガは、雪が降っていても、活発に木々の間を飛び交って、餌をさがすのです。
少しでも、厳しい冬を乗り越える手助けになればと、’96年12月から、餌づけを始めました。豪雪地の冬の餌づけはなかなか手間がかかります。雪が降っても餌場が閉ざされないように、ピーナッツやクルミを一粒ずつ、たこ糸で常緑樹の下枝にくくりつけてゆくのです。雪が降ると、常緑樹は、雪をかぶったモンスターのように見えますが、内部はけっこう空間があり、シジュウカラなどの小鳥がクルミやピーナッツを食べるのに十分なスペースがあるのです。
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ピーナツを食べに来たヤマガラ
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ピーナッツやクルミを枝にくくりつけて、何日かたった日、1羽のシジュウカラがピーナッツを食べているのを発見。その後は、どんどんと仲間が増え、それが他の種(ヤマガラ、コガラ、ヒガラ、ゴジュウカラなど)にもおよび、庭は小鳥だらけになる時もあります。また、コゲラやアオゲラ、アカゲラなどキツツキたちも来るようになったため、彼等のために、バターや牛脂を用意すると、朝早くから食べに来るようになりました。たこ糸でくくりつける作業は、寒い時期、かなり苦痛ですが、ここに住んでいると、彼等が厳しい冬を乗り越えなければならない同志のように思えて放ってはおけない気持ちが、不思議と湧いてくるのです。雪の激しい日など、条件の悪い日ほど、餌場は混雑していて、鳥たちの力関係も見えてきます。この様子は、ダイニングルームのすぐ外に見えるため、時には、食事中のお客様に、行儀のわるい小鳥たちがけんかをはじめ、餌を与えている「親」としては?、我が子のしつけの悪さに恥ずかしい気持ちになってしまいます。
新緑を迎える5月以降は、餌となる昆虫の幼虫などが豊富になったためか、餌場もひっそりとしてきたため、餌づけも一時中断。それでも時折は餌を置いておくと、いつのまにかなくなっています。秋になると、また小鳥たちが餌を催促しに来るかな?などと勝手に想像しています。
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観察できる鳥の種類
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一年中
シジュウカラ
ヤマガラ
コゲラ
アオゲラ
アカゲラ
カラス
カケスなど |
主に春〜秋
イワツバメ、 キセキレイ
セグロセキレイ
ハクセキレイ
キビタキ、コマドリ
オオルリ、ルリビタキ
ウグイス
コムクドリなど |
わずかな時期のみ
(移動途中?)
ジョウビタキ
カワラヒワ
アトリ |
主に冬
ヒガラ
コガラ
ゴジュウカラ
シメ |
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野鳥の餌づけ観察記録
('96/12.26〜'97/12.03)
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はじめに
「森と鳥と」という本を読んでいて得た知識だが、1本の木で、餌をさがす場合、カラ類の間には、それぞれの「場所」があるらしい。エナガやヒガラは樹木の外側(枝の先の方)それも、より高い枝で餌をとる。ヒガラの方がより外側へ向かう。コガラはエナガやヒガラよりは幹に近い枝で餌を取り、根元近くまで降りることもあるが、だいたい中層付近を主にさがす。シジュウカラは中層から、下層を中心に餌をさがすが、ヒガラほど場所にこだわらず、どこにでも出没し、地面や薮へも入り込む。ヤマガラは高い枝を中心にさがすが、ヒガラのように、「外側」へのこだわりはないようだ。ゴジュウカラは独特で、まずたいていの場合、枝ではなく、幹に頭を下にして留まる。そしてそのまま下へ、とことこと降りながら餌をさがす。
私たちが試みた、枝にピーナツやクルミをたこ糸で1粒ずつつるすという方法では、まずシジュウカラの活動圏にしか餌をつるせない。脚立を伸ばしたところでせいぜい4〜5メートルくらいの高さにしか達しないからである。とうていヒガラやエナガの活動圏にはとどかない。庭の落葉松の木はもっともっと高いからである。
しかし、たこ糸でくくったピーナツやクルミは風に吹かれてぶらぶらするだろうから、好奇心の強いシジュウカラがまずそれに気付き、混群の他の種類のカラ類たちもシジュウカラの行動を見ていて、きっと来るだろうと予想した。どういう結果になるか、わくわくしながら、ちまちまとピーナツやクルミを1粒ずつたこ糸でくくるはめになってしまった。
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観察記録の最初へジャンプ
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1997.12.03
やっぱりくるみを持ち去ったのはリスだった。じっと観察していると、両手(両前足?)でくるみを口の中へ、「無理やり」押し込んで、木の幹を登ってどこかへ持ち去る。きっと貯蔵場所がちゃんとどこかにあるのだろう。
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1997.12.02
ひさびさの雪もよう。小鳥たちは山から降りてきたヒガラやキクイタダキもくわわってにぎやかである。キクイタダキを見るのはずいぶんひさしぶりだ。
きのう、ひまわりの種の皿に殻つきのくるみを5個置いてみたのだけれど、全部なくなっていた。小鳥たちが持ちさるわけでもあるまいし、リスが持ち去ったのだろうか?
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1997.11.29
今日もリスは朝はやくから、ひまわりの種を食べていた。今日は地面に落ちているものではなく、皿の中にはいっているものや、木の幹にくくりつけてある、餌入れの中のものを食べていた。小鳥たちは、「そこどけ!」とばかりにモビング(安全な距離をおいて、威嚇するようにさえずること)をする。暇な時に山を歩いて集めたくるみがあるのだけれど、リスはくるみの殻を歯で割ることができるだろうか?
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1997.11.26
早朝、なにやら地面でひまわりの種をむさぼり食っている動物がいる。よーく見ると、なんと、リスだった。たまに見かけることはあったが、餌場に来たのは始めてのことだ。小鳥たちには、食べ応えのあるひまわりの種も、リスには少々小さすぎてめんどくさそうに見える。リスには、ひまわりの種が、人間の用意したものであることなど、知るよしもないから、ひまわりの種を補給しに近づくと、するするっと木に登っていった。小鳥だけにとどまらず、リスのめんどうも見なくてはならなくなって、責任重大である。
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1997.10.30
いままでは、春先にしか、姿を見せなかったカワラヒワが、今年は今頃庭を訪れている。ここには食べ物が用意してあるのがわかるのだろうか?
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1997.10.12
日に日に餌場を訪れるカラ類が多くなっている。ヤマガラ5羽、ゴジュウカラ3羽、シジュウカラ6羽、コガラ4羽、ヒガラ1羽。ヤマガラとゴジュウカラの数は過去最高であるが、気になるのは、数年前までは、もっと多かったヒガラの数が、昨年冬あたりからあまり多くないことだ。決まった食事の時間は夜明け間もない頃、9時前後、お昼前後、3時頃、日没直前とだいたい5回くらいある。これから夜が長くなるにしたがって、夜が明けると腹が減って腹が減ってたまらなくなって、朝早くから食べに来ることと思う。夜のうちに、餌箱に餌を補給してやらなければ。
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1997.9.24
ゴジュウカラが動きの鈍くなった、小さな蛾のような虫を捕えていた。ああいう餌はすぐに食べるのだろうが、ひまわりの種に関しては、ゴジュウカラは、本当に熱心に貯食している。樹皮のすき間に貯食する時、「コーンコーンコーン」と大きな音がする。1匹の猫が、どうやら小鳥たちを狙っているようなので、見つけては追い払う。餌台の位置も、少し高めにするなど猫対策をしなければならない。
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1997.9.20
秋雨前線が停滞しているのか、小雨が続く。ひまわりの種を入れた皿などには、すべてドリルで穴を開け、排水措置をとってあるのでひまわりの種が水を吸って膨張することはない。エナガがこの秋始めて訪れた。エナガがこんなに早く来るとは思わなかった。今まで見逃していたのかもしれない。
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1997.9.18
ゴジュウカラとヤマガラに始まった、この秋の餌づけも、カラ類が徐々に加わり、今では、シジュウカラ、ヒガラ、コガラも食べに来る。しかし、食べに来る頻度では、圧倒的にゴジュウカラとヤマガラである。「ギー」という、コゲラの声も聞いた。
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1997.9.15
やっとひまわりの種を見つけて食べたのは、ゴジュウカラとヤマガラだった。両種とも盛んにひまわりを取っては貯食している。貯食する場所に、両者でやや違いがあり、ゴジュウカラは餌台のすぐ近くの木の樹皮のすき間によく隠している。ヤマガラは、木に隠す場合は、餌台より少し離れた(100メートル以内)木の樹皮のすき間によく隠し、地面に隠す場合は餌台の近くでもやっている。あまり地面に隠されると、来年春にあちこちからひまわりが発芽しないとも限らないので、忘れずに食べて欲しい。ゴジュウカラの方が、盛んに貯食する。
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1997.9.12
最近、夏の間、あまり訪れなかったカラ類が、少しずつではあるが、庭に来るようになった。少し涼しくなって、餌となる虫が減ってきたためか、昆虫食から植物(種子)食に変わる時期なのかもしれない。また可愛い姿を見せてもらおうと、小皿にひまわりの種を入れて、餌台に置いた。
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1997.7.19
セキレイ類はこのあたりで夏に最も目立つ鳥だが、キセキレイが特に多い。彼等は鳴き声もよくとおる。気性もけっこうなもので、たった1羽で、カラスを追い払う。困ったことに、セキレイ類はどこでも巣を作ってしまうのだ。建物のコンクリート基礎に沿って這わせてあるガス官が、通気溝にさしかかるあたりはちょうど彼等の巣をのせるのに適当なスペースらしく、そこによく巣を作っている。雨樋のある家は、雨樋によく作られるらしい。
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1997.7.03
カラ類はヤマガラとシジュウカラが時折姿を見せるくらいで、ヒガラ、コガラ、ゴジュウカラは全く見かけない日が続く。エナガもずいぶん見ていない。エナガはもともと夏にはここでは見られないけど、どうして、過酷な冬に、こんな雪の降り積もる場所に、わざわざ来るのだろうか?
イワツバメが前の犬川の上をよく飛んでいるのを見かける。国道沿いの家などに巣を作っているのだろう。ツバメのように、尾が切れ込んでおらず、三味線のバチのような形の尾である。翼も、ツバメのように、ブーメラン形でない。川の向こうの林のあたりから、春先からずっと、コマドリの鳴き声が聞こえてくる。「ヒン カラカラカラカラ」という小さいが澄んだよくとおる声だ。コマドリは、ウグイスと同じで、鳴き声は聞こえても、なかなか姿を見ることが難しい。
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1997.6.16
玄関前の巣箱から、鳴き声が聞こえなくなった。どうやらこちらも巣立ちした模様。巣箱を作っておくと、意外と利用されるものだ。ただ、本に書いてあった、出入り口のサイズ(シジュウカラだと3センチ)よりも、やや大きめの出入り口である方が好まれるようで、3センチの出入り口の巣箱は、利用された形跡はなく、シジュウカラに利用された巣箱の出入り口は、いずれも3.5センチの方だった。
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1997.6.11
今度は玄関前の巣箱でシジュウカラが雛を育てているようだ。鳴き声もするし、親鳥が青虫を運んでいる。イチイの木には、先日巣立ちした雛だろうか? 親鳥から餌をもらう巣立ち雛らしき小鳥がいる。
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1997.5.21
昨日まで聞こえていた雛の鳴き声も、親鳥が青虫を運ぶ姿も見られなくなり、ずいぶん静かになった。ちょっと淋しい気もする。落葉松が新緑を迎え、木の下からのぞいていた空も、見えにくくなった。同様に、小鳥の姿も見づらい。やはりバードウォッチングは、冬の方が、障害物(葉)がなくてよい。
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1997.05.20
松本にある小鳥の森管理事務所に電話して、昨日の出来事を話し、どうするのが一番よいのか尋ねた。人間は、シジュウカラの親にはなれないので、大きくなるまで鳥かごで育てるなどということは、まず不可能だということだった。昨日、雛を巣箱に戻しておいたのは、それはそれで良かったらしい。また、巣箱には、中の様子を観察できるように、どこか1ヶ所開けられるようにしておくのだそうだ。私の作った巣箱はどこも開かない。そして、時々中を観察してもよいのだそうだ。ただし、これは鳥の種類によるらしく、警戒心の強い鳥はそんなことをされると、巣を放棄するらしい。夕方、さっきまで聞こえていた雛の声が聞こえないので、また巣箱の方へ行ってみたが、今度は下草の方へはいない。無事巣立ちしたのだろう。しかし、2週間たらずの間に、あれだけ子供を大きく育てたシジュウカラの親鳥を、私はすごく偉大だと思う。
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1997.05.19
今日、雛の鳴き声が、いつもと違う方向から聞こえたので、不審に思って巣箱の方へ行ってみると、雛が4羽、地面の下草の陰にいた。どうやら巣立ちらしい。しかし、まだ殆ど飛べない。この状態の巣立ちはあまりにも危険すぎると思った。蛇や猫の格好の餌食となってしまう。親鳥はさかんに鳴くが、私は親鳥には悪いが、雛を全部巣箱へ戻すことにした。雛は、親鳥と同じ羽毛が生えていて、少し体はまだ小さく、尻尾も短い。両手で下からすくいあげても、まだ「恐怖」という感覚がないようで、私の手のひらの中でじっとしている。口の中は黄色をしていた。ほわっとした雛の体のぬくもりを両手に感じながら、1羽ずつ、巣箱の中へ戻した。
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1997.05.11
シジュウカラの子育ては厨房から窓越しに見えるので、毎日楽しい。子供が育ってきたのか、鳴き声も大きくなり、親鳥も、一度に何匹もの青虫をくわえて帰ってくる。たぶん雛の食欲が日に日に旺盛になっていて、いくら持ち帰っても、追い付かないような状況なのだと思う。
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1997.05.06
ずいぶん日があいてしまった。この間に、小鳥たちは繁殖の季節を迎えたのか、まずゴジュウカラが姿を見せなくなり、ついでコガラ、ヒガラとだんだんと訪問回数が減ってきた。コガラとヒガラは、本州ではもともと、亜高山帯に住む鳥だという。
厨房の外の杉の木にかけてある巣箱の中では、どうやら雛がかえったらしい。盛んに鳴き声がする。しばらく観察していると、シジュウカラが青虫のような物をくわえて巣箱に入って行った。そして注意深く周囲の気配を確かめながら出て行き、また青虫をくわえて巣箱に入る。夜明けから日没まで、ずーっと親鳥は餌を運びっ放しだ。人間風に言うと、「15時間労働」だ。朝4時頃から夜7時ころまで親鳥は休みなく餌を運ぶ。すごいと思う。
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1997.04.11
厨房の外の杉の木にくくりつけてある巣箱にも、シジュウカラが出入りしていた。食堂の外は、ここ数日、私がうろつくので、他の場所を探したのか、それともまた別のつがいなのかはわからない。雄とみられる個体が、イモ虫のような餌をくわえて雌と思われる個体にプレゼントするような光景も、よく見かけるようになったが、なかなか雌にじらされて受け取ってもらえずにいて、雄は困った様子である。どうせもらうのなら、早くもらえばいいのにと思う。ついつい雄に同情してしまう。
バターを食べに来たエナガのつがいは、産卵を済ませたのか、一方の個体がげっそりと細く、やつれた感じだ。エナガの体格で産める卵といえば、せいぜいパチンコ玉くらいの大きさだろうが、エナガは結構多産で、一度に10羽以上も雛が巣立ちすることもあるらしい。10羽を一度に育てるのは重労働だろうな。
花壇の手前に小さな水路があって、水が流れているが、そこへ入って行き、しばらくした後、枝にとまって、水浴び後のように、羽づくろいをするコガラやシジュウカラを最近よく見るのだが、水が結構早く流れているうえ、水浴びできるような、よどんだ場所もないのに、いったいどのようにして、水浴びをするのだろう? まさかホバリング(停止飛行)しながら水浴びをするような、体力の浪費をするとも思えない。こちらからでは、その様子がうかがえないのが残念である。
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1997.04.10
一昨日から、春の花を花壇やプランターに植え込んで庭を整える作業をしているため、鳥たちにとってみると、餌場の下で私が忙しく動き回るものだから、うっとうしくて仕方ないかもしれない。こういう時でも、カラ類たちは、あまり気にせず、餌にとりついているのだから、他の鳥たちとは、やはりどこか違うような気がする。昔、ヤマガラを調教しておみくじを取らせる芸があったが、カラ類は人に慣れやすいのだろうか? 私がじっとしていると1メートルくらい近くにまで寄ってくる。
カラスが牛脂を上手にネットの中から引っぱり出して全部持ち去った。やはり知能が高いのだと思う。アオゲラにはできない真似だ。
一昨日、巣箱にコケのようなものを口にくわえて入って行くシジュウカラを見た。ついに営巣開始かと思われるが、私が下をうろつくものだから、その後、警戒しているのかもしれない。巣箱から出る時は、慎重に周囲の気配を確かめながら、一気に体を細めてすごいスピードで出てくる。やはり巣を悟られないための彼等なりの配慮なのかもしれない。
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1997.04.07
今日も雨。しかも時折強く降る。今ごろの時期は雨と雪が交互にあるのが普通なのだが、今年は雨ばかり。鳥たちにとっては受難の連続である。体の小さな鳥にとって、強く降る雨粒1滴が、体に当たる時の痛さは相当なものだろう。こんな日は、餌を食べるより、ねぐらで寝ていたほうが体力の消耗を防げると思うのだが、もう一週間も雨の降らない日がないから、そうもいかないのだろう。イチイの木の上の方に大きな屋根をつけてやりたいくらいだ。
せっかく食べに来て、餌がないのは可愛そうなので、今日は充分に餌を補給することにする。カワラヒワにせよ、スズメにせよ、地面で餌を探すことの多い鳥たちは、中味のないひまわりの殻を、きちんと中味のある物と、区別できているのだろうか? たまたま口にした殻に、中味がなくても、ポイッ!とその場に捨てるから、次に探しに来た時も、またその殻を口にしてしまうということはないのだろうか?もしそうだとしたら、カラ類に比べると、ずいぶん効率の悪い餌さがしの方法をしていることになる。
カワラヒワとスズメの仲は険悪で、しょっちゅう争っている。よほど相性が悪いのか、力が均衡しているかのどちらかなのであろう。
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1997.04.06
菜種梅雨というのか、ずいぶん長い間、小雨が降る日が続いている。カワラヒワはウォーキングとホッピングの両方の歩き方をするが、他のアトリ科の鳥はどうなんだろう? このへんには他にアトリ科の鳥を見かけることがあまりないので、わからない。
食堂の窓越しに観察していて、シジュウカラ科の小鳥たちやゴジュウカラなどは、こちらが少しくらい動いても平気だが、他の鳥たちは、こちらが少しでも動くと、飛び去ってしまうことが多い。餌をつけかえしている時でも、カラ類たちは相当近くまで寄ってきて、小さな声でお喋りするように鳴く(ヤマガラだけは、この時でも普段どうりの大きな声で鳴く)が、しかし、他の鳥は遠くで見ている。カラ類と他の鳥たちとではそれくらい違いがあって、カラ類以外はまだ、私が害のある人間だと認識しているのかもしれない。コガラとヒガラは、相当距離を縮めても大丈夫で、時には、むこうから、距離を縮めてくる。意外にアオゲラ、ヒヨドリ、カケスといったカラ類よりもずっとサイズの大きな鳥の方が、姿を見ただけで、逃げるような反応をする。
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1997.04.04
ずいぶん久しぶりの「記帳」である。この間にカワラヒワが姿を見せるようになった。シジュウカラくらいのサイズである。いつもはもうちょっとまとまった数で春先に現われるが、今年は2羽のみ。鈴をころがしたような声で鳴きながら地面にこぼれたひまわりの種を食べている。スズメのような上下にも左右にも少し厚めのくちばしで、ひまわりの種をくちばしの中でくるくると回しながら割っているのだろうか?
カワラヒワの歩き方はカラ類やスズメとは違って、片方ずつ前に出して歩く「ウォーキング」である。セキレイ類もこの歩き方だが、小鳥の中では少数派である。(毎日観察していて後でわかったことだが、カワラヒワはウォーキングとホッピング(スズメのように、両足でピョンピョンと小さくジャンプするように歩く歩き方)の両方の歩き方をする。非常にめずらしい。)
エナガとヒガラは、食べ物の好みがはっきりしてきた。エナガは最近、バターしか興味がないようで、以前、始めてこの餌場に来た時のように、くるみにぶらさがって食べることを見かけなくなってきている。ヒガラは殆どくるみはがり食べていて、たまにピーナツも食べるが、ヤマガラやコガラ、シジュウカラがくるみとピーナツをあまり選別せずに食べているのとは対照的である。そして、おもしろいことに、ひまわりの種が入っている袋には、「野鳥では、山雀、ヒガラ、ウソ。。。などが好んで食べます。」と書いてあるのに、庭を訪れるヒガラはひまわりの種には全く興味がないようだ。他種の鳥もピーナツやくるみがある状況では、あまり、ひまわりの種を食べようとはしないが、ヒガラは徹底しているように思う。唯一、ひまわりの種でもせっせとくわえるのがゴジュウカラだ。最近ゴジュウカラが地面を歩く様子をよく見かける。何か変化があるのだろうか?
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1997.03.25
ジョウビタキはつがいで行動しているらしく、地味な色の雌も現われた。カラ類よりも直立した姿勢で枝にとまるので、ずいぶん細長い体に見えた。
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1997.03.24
昨夜は久しぶりに雪で、10センチほど積もった。こういう日は、餌場がにぎわう。スズメは数にものをいわせてどんどんイチイや落葉松の下枝に入ってくる。するとカラ類たちは、押し退けられて餌箱ヘ向かう。押し退けられても餌箱に向かうのが、カラ類の強みか? 小さいサイズの鳥を押し退ける方から並べてみると、ゴジュウカラ-*-コゲラ-*-スズメ-*-ヤマガラ-*-シジュウカラ-*-コガラ&ヒガラ-*-エナガの順になる。エナガは押し退けられっぱなしであるが、他の種があわててその場を離れるのに対し、エナガの押し退けられ方はマイペース。「もう、うるさいなあ!」という感じでその場を離れる。コガラとヒガラの力関係は甲乙付け難い。ゴジュウカラがトップに君臨しているのは、あのずんぐりボディで「ゴジュウカラ歩き」をするからであろう。スズメはカラ類のように、1羽ずつ勝手に動いてその結果、群れとなっているのではなく、まとまって右なら右、左なら左へ動く群れのため、カラ類はこの密集したスズメの群れを嫌がっているように見える。コゲラは他種の鳥たちとは食性が異なるが、あの「ギー!」という鳴き声と、少し太めのボディで他種を押し退けるつもりはないのだろうが、押し退けている。
朝9時15分、ジョウビタキが来た。鮮やかな燈色をした腹部、翼の白斑、雄である。シベリアへの北帰行の途中なのか、春の訪れは、確実にやってきているようである。ヒタキ科の鳥はたいてい昆虫食だが、寒い時期は何を食べてすごすのだろうか?
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1997.03.23
どうやら、餌が「供給過剰」になっているのか、餌箱から餌をくわえ出しても、ポロッ!と落とす小鳥が目立つ。こちらは一生懸命に補給しているのに。である。しばらく補給を止めたらいったいどうするのだろうか?イチゴとバナナは昨夜のうちになくなっていた。ゆうべはあったはずなのだが、まさかフクロウがこの森に住んでいて、夜の間にバナナとイチゴを食べたのだろうか? フクロウは肉食のはずだが。。。たぶん夜明け後の早朝にヒヨドリあたりが食べたのかもしれない。
スズメもだいぶ頭を使うようになってきて、ピーナツをたこ糸からはずして落とし、それを食べているようだ。ぐいぐい引っぱっている。せっかく10本の指を使ってちまちまとくくりあげたピーナツをわざわざはずして食べるとは、敵もあっぱれである。それなら餌箱に行けば、すぐに持ち去れるピーナツやひまわりがあるのに、スズメはなぜ餌箱に行かないのであろうか? ワナだと思っているのだろうか?
エナガは最近2羽で訪れる。つがいを形成したのかもしれない。今春はだいぶ暖かい日が続いているから、ひなの誕生も早いのかもしれない。
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1997.03.22
小鳥たちにも、決まった食事の時間があるのか、ひとときだけものすごい数の小鳥たちで餌場がにぎわう。日によって、12時頃であったり、1時すぎであったり、まちまちだが、「各種入り乱れて」という感じだ。おもしろいのは、アオゲラが牛脂を食べていて、他のアオゲラやコゲラが食べに来ると、追い払うのだが、牛脂の少し上にある、屋根のついていない餌入れ目指してゴジュウカラが上の方から頭を下にして、逆さまに降りてくる「ゴジュウカラ歩き」で迫ってくると、さすがに大きなアオゲラも身を引いている。ゴジュウカラは、体長でいうと、ヤマガラやシジュウカラと同じくらいだが、ずんぐりしているので、あの体で上から降りて来られると、(けっこう早いスピードで降りてくる。)実際のサイズよりも、下から見ている鳥にとっては、大きく見えるのかもしれない。
おもしろ半分にイチゴとバナナを2切れずつ置いてみた。食べている気配はない。果実は食べないのだろうか?
ピーナツやくるみをたくさん吊すと、カケスが喜んで片っ端から食べまくるので、のどがふくらんでいる。たぶんつめこめるだけ、つめこんで、後から自分の場所へ持っていって食べるか、貯食するのであろう。バターをめぐる、ヒヨドリとアオゲラの小競り合いもたまに起きる。中型の鳥どうしの争いになると、コゲラやスズメ、カラ類などは逃げ出してしまう。
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1997.03.16
朝から雪まじりの雨が降るお天気である。体を横にして飛ぶ鳥にとっては、真冬の細かい雪よりも、こういう湿った重たい雪の方が手強いのだと思う。
朝の9時すぎ頃、アオゲラよりも大きめの背面黒地に白い模様のあるキツツキが現われた。すぐに野鳥の本で調べたら、アカゲラかオオアカゲラのようである。アカゲラの体長は、23.5センチとなっている。アオゲラより小さい訳だ。しかしオオアカゲラは写真とサイズが載っていないので、確認しようがない。体の大きさから判断して、どうもオオアカゲラのようである。牛脂をつつくのかと思っていたら、そのまま木の上へ上へと登っていき、やがて姿を消した。キツツキはどうも恥づかしがり屋が多いようだ。
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1997.03.12
昨日朝早く、豊科町の犀川(さいがわ)ダム湖へ行った。この冬始めて白鳥を見るために。もうすでに、北帰行(ほっきこう)は始まっており、350羽ほどが、残っているだけだという。他には、オナガガモ、ヒドリガモ等、カモの仲間が多数いた。白鳥は犬が嫌いなようで、「犬を連れて来ないで下さい」という旨の看板があった。餌づけは朝、昼、夜と時間が決められている。これから陸地づたいに北海道を経由して、シベリアまでの長旅を開始するのだ。常々思うが、水鳥たちは海上を飛んでいる間、疲れて海に浮かんで休憩することはあるのだろうか?海に浮かんでいるカモメは見たことがあるが、海に浮かぶ白鳥やカモというのは見たことがない。水かきがあるから、不可能ではないだろう。しかし、水かきも持たず、体もずっと小さいツバメやヒタキなどの渡り鳥たちは、どんな気持ちで長い海上コースを飛んで来るのだろうか?特に南の方から夏鳥として日本へ渡ってくる鳥たちにとって、海上を飛ぶということは、生死をかけたものなのではないのだろうか? フィリピンから台湾までも結構長いし、台湾から九州までなんて、途中に沖縄や奄美大島があるが、殆ど海の上である。そこを体長せいぜい15センチくらいのツバメ類やオオルリ、キビタキなどのヒタキ類が渡って来るのであるから、すごいと思う。相当の日数をかけて渡って来て、ようやく日本に来たと思えば子育てをして、秋に南に帰る頃には台風がそのコースをさえぎるのである。サシバやノスリなど、タカの仲間は上昇気流にのって、あまり体力を浪費せずに飛べるのかもしれない。愛知県の伊良湖岬や鹿児島県の佐多岬は秋に彼等が南へ帰る時の集結場所として有名である。でも、ツバメやヒタキに上昇気流に乗って飛ぶことができるのだろうか? あの小さな体では上昇気流を受け止めきれないのではなかろうか? 彼等の渡りは苦難の連続であると思う。せめて日本にいる時くらい、暖かく見守ってあげたいと思う。何年か前、新聞に、ある初老の方が、「娘が家の玄関の軒下にツバメが巣を作って、糞が落ちてきて困るので巣を撤去したという。昔は巣の下に新聞紙を敷いたりして暖かくツバメを見守ったものだが、現代人にはそういう心のゆとりさえないのか」という旨の投書をしておられた。ツバメは人の力を借りて天敵から身を守る。家の軒先、ガソリンスタンドの軒先など、人の気配の多い所に巣を作ることで、カラスやキツネなどから身を守る。往復何千キロもの渡りをし、その途中で海に落ちて死んでしまうかもしれない彼等を見守ってやれるくらいの心のゆとりは、我々にはあってもよいと思う。
庭に来ているカラ類やキツツキたちは留鳥または漂鳥だから、渡りのきびしさを知らない。もちろん私にもわからない。
今日は白鳥を見に行ったことで、渡りをする鳥に思いを馳せる一日だった。
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何種類ものカモが犀川ダム湖の岸辺で休んでいる。
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1997.03.10
ついにマツの実がなくなってしまった。最近では小鳥たちに人気No1.だったのだが、もともと捨ててしまうつもりの物を与えたら、最も好んで食べるようになってしまったのだ。他の穀物にくらべて高価すぎて買ってくるという訳にいかず、小鳥たちにはこれからはマツの実なしで我慢してもらうしかない。とはいってもマツの実があると思って食べに来たカラ類たちは何も食べずに去ってしまうこともあり、そんなに欲しいのかな?と思ってしまい、少々かわいそうな気もする。マツの実を入れてあった所には、くるみをマツの実くらいに小さくして入れることにした。鏡の付いた餌入れには、バターを食べてすぐに向かったりする小鳥がいるのか、鏡はすぐによごれてしまう。エナガは昨日から、よく訪れるようになったが、まだ、他の種と比べると、走り去る車の音に敏感に反応して飛び去ることが多い。シジュウカラたちはもうすっかり慣れてしまって、走り去るぶんには全く動じない。止まって人が近付いてくると、やっと飛び去るのだ。私など、車で出かけようとして、エンジンをかけ、車の中に入ってしまうと、小鳥たちは目の前のイチイの下枝で、平気に食べている。フロントガラス越しに、丸見えであるのに、である。ゴジュウカラが得意にしている、屋根の付いていない餌入れにピーナツとくるみを補給した。どうも、ヒガラの中に、鏡とにらめっこするのが好きな個体がいるようだ。餌を取らずに、右を向いたり、左を向いたりしている。
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1997.03.09
小鳥たちは、餌をつるしてある所だけでなく、私の家屋の反対側にも行って遊んでいる。たまたまベッドメイクをしている時に見つけた。物干し台は鉄のパイプで作られているが、コガラがその穴を体半分くらい入れて覗き込んでいた。鳥目だろうから見えるわけがないなどと勝手に思ったりした。
また本日は、エナガが始めてくるみを食べているのを目撃した。エナガは常に5〜10羽くらいのコンパクトな群れで行動しているので、この時もくるみを吊してある枝に群れごと向かっていたので、”古参者”のシジュウカラたちは、「俺たちの方が、前からここを知っていた」といわんばかりにエナガに因縁をつけていた。。。。ように見えた。エナガはマイペースなので、ドン!と押し退けられでもしない限り、そばに他種の個体がいても、けっこう平気で食べている。しかしエナガ同士、肩がふれあうくらいに接近していても、その状態で食べ続ける。シジュウカラ属の小鳥たちには見られない光景である。ピーナツにも向かっていたが、エナガのくちばしではピーナツは少し手ごわいかもしれない。
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1997.03.06
ヤマガラが来た時は、「ジェージェー」と濁った大きな声で鳴くので、すぐわかる。他のカラ類はヤマガラほど大きな声で鳴かないので、窓際から離れていると、わからないことも多い。コガラも濁った声で鳴くが、ヤマガラほど大きくなく、どちらかというと、「ビェービェー」と聞こえる声で、割りとこもった感じの、ちょうど音合わせをしている時の弦楽器のような声である。ヒガラは小さな「チピッチピッ」と聞こえる声で、シジュウカラはヒガラの音量を増したような声で鳴く。コゲラは「ギーギー」である。ゴジュウカラは聞いたことがない。本によると、「フィーフィー」と大きな声で鳴くそうである。ちょうど私の両親くらいの年代の人達が「Phi」や「Fi」を発音するような音かもしれない。そのかわり私たちの年代は趣のある言葉や謙譲語の使い方が下手である。古い巣箱を改造した給餌台も最近よく使われるようになった。小鳥たちが最もよく求めるのはマツの実、ついでくるみとピーナツ、ひまわりの種は、他に餌がある場合、あまり食べられていない。殻をたたき割るのが余計なのか、味覚の問題なのかは私にはわからない。
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1997.03.05
今日は啓蟄(けいちつ)。土の中などで冬眠していた虫たちが、暖かくなってごそごそと出て来始める日。2月28日に新しく買ったパソコンの操作に頭を悩ませ、鳥の観察は続けていたものの、なかなか記録にとどめる時間がなくて、ずいぶん開いてしまった。
陽気のせいか、カラ類たちの飛来が以前ほど、まとまった数でない。バラバラに来ているのか、つがい形成でそれぞれなわばりを確保したためなのか?反対にスズメは増えている。ヒガラとスズメが近くにいる時、やけにスズメが大きく見える。イチイの木の枝の股のところにぬりつけてあるバターは、みんなけっこうよくつついているが、ヤマガラとスズメは殆ど食べない。たこ糸でつるしてあるピーナツやくるみをたぐり寄せるのに失敗した時、特にシジュウカラとヒガラで、腹いせのようにバターをつつく。コガラはもともと他のカラ類にくらべてよくバターをつつく。ゴジュウカラは殆どイチイの木に行かないが、金網ネットの牛脂をたまにつついている。本日来たカラ類の数は、シジュウカラ5、ヒガラ3、コガラ2、ヤマガラ1、ゴジュウカラ2。巣箱を使う鳥はいるのだろうか?
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1997.02.27
カラ類とスズメとでは、動き方にずいぶんと違いがある。スズメはふわっと現われて、徐々に徐々に移動するが、カラ類は、放たれた矢のように、動きが早く、それでいて、曲がったり、ジグザクに飛んだりする。開けた田畑のような環境に住むスズメと、森林性のカラ類との違いなのだろうか? スズメを見ていて「ゴロゴロしてないでちょっとは運動しろ!」と言いたくなるとすれば、カラ類には「ちょっとは休んだ方がいいよ」と言いたくなる。それほど違うのである。また、スズメは群れ集まるとそこだけ黒く見える位に密集するが、カラ類はそこまで密集しない。個体間に適当な距離を保ち続ける。
また、スズメが地上に降りることが多いのに対し、カラ類は、シジュウカラを除いて殆ど地上に降りることがなく、樹上ですごす。この生活形態の違いが長年の進化の過程でそれぞれの方向に特殊化したのか、カラ類はキツツキのように幹に垂直にとりつくこともできるし、横枝の下側をつたって梢の方へ移動することもできる。一番体の小さいヒガラに至っては、梢の先端の、それこそ竹串くらいの細い枝に宙吊りになるようなぶら下がり方さえする。それでも体を支えられる脚力がカラ類にはあるのだろうが、スズメにはこのような行動は見られない。
カラ類は、コガラを除いてそろそろつがい形成の時期に入ったようである。2羽で現われることが多くなった。コガラはだいたい1羽で現われると、その後に続いて3〜4羽現われる。コガラだけの単独群で行動しているのだろうか?ヤマガラは、3羽確認したうち、どうやら1羽あぶれたようで、2羽(たぶんつがいを形成したものと思う)か1羽で現われることが多くなっている。落葉松に架けた巣箱を誰が使うか興味が尽きない。シジュウカラとヤマガラがよく出入りしている。
午前9時35分、なんと、1羽だけだと思っていたアオゲラが3羽いた!すごい驚きである。また、午後3時35分、ヒガラくらいの大きさの、黒っぽい尾羽をピンと上に向けた鳥が訪れた。ミソサザイがよくとるポーズだが、何故、今ここにミソサザイが?
厨房室外側の杉の幹に2年前から架けてあった巣箱を取り外し、給餌箱へと改造し、表の落葉松にくくりつけた。この2年間、全く利用されなかった巣箱だ。たぶん、出入り口から底までが浅かったのと、除雪機でとばした雪が、よく穴をふさいでいたことなどが原因だと思う。あとには新しく作った巣箱を架けた。新しい巣箱の穴の直径は35ミリ。ゴジュウカラも出入りできる大きさだ。この35ミリという大きさは、スズメも出入りできる大きさなのが、少し難なのだ。せっかく巣箱をかけて、入ったのがスズメでは、スズメには悪いが、物足りない。シジュウカラ、ヤマガラは30ミリ、ヒガラは25ミリの穴で出入りできるらしい。
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1997.02.26
昨日から、この時期としては、異様な暖かさである。天候も雪ではなくて、雨。ここで2月の雨というのは本当にめずらしい。そのせいか今日は訪れる小鳥の数もめっきり少ない。みんなどこで何をしているのだろう?せっかく昨日買ってきて枝にとりつけたブランコも、乗る者がいなくて寂しそうである。
巣箱を念入りにチェックする個体が増えている。そろそろつがい形成の時期なのであろう。
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アオゲラの尾羽の形は先端が二つにわかれている。
たまたま横枝に止まった時に確認できたのだが、なるほど尾羽も幹にとりつく時に体を支えるために使うキツツキにとって、1点で支持するよりも、2点で支持するほうが、安定性が良いのであろう。コゲラもあんなふうになっているのだろうか?
ブランコといえば、セキセイインコはよくブランコに乗って遊んでいたが、文鳥は殆ど乗らなかった。たぶん足指の形状によるものだと思うが、セキセイインコは、4本の指が前後に2本ずつになっている。キツツキも同じだ。対して文鳥は大多数の鳥がそうであるように、前3本、後ろ1本となっている。この指の形状がブランコを得意とするか否かにかかわってくるのであれば、枝にとりつけたブランコに乗るのはコゲラということになるのか?アオゲラには小さすぎて乗れないであろう。
アオゲラが来るようになってから、牛脂が早いペースで消費されている。アオゲラが牛脂にとりついている時、コゲラや他の鳥たちはさすがに圧倒されて、イチイの木に塗り付けてあるバターへと向かう。
最近スズメが日増しに増えてきている。あいかわらず「おこぼれ」を拾って食べる生活を送っている。飛来種はここのところ増減なし。来月になればカワラヒワが姿をみせるだろうし、シベリアへ帰る途中のジョウビタキも立ち寄るだろう。
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1997.02.25
小鳥たちがマツの実を好んで食べるようになったが、失敗は成功のもとと言うように、これには訳がある。屋根付餌小屋にとりつけていたマツの実やひまわりを入れた餌入れを夜に室内に取り込んで置いたものの、忙しさにかまけて、混ざり込んでいた雪を取り除くのを忘れたのである。すると、ひまわりの種はあまり変化がなかったものの、マツの実は、解けた雪の水分を吸って、柔らかくなるのである。そのマツの実を紙の上で広げて乾燥させ、更に紙で表面の水分を拭きとって再び餌入れに入れると、今度はなんと、ひまわりよりも、マツの実の方が、早く食べられてなくなるのである。ある程度、柔らかい方がいいのであろうか?ヒヨドリも、このマツの実を食べ始めた。小皿にマツの実を入れ、少し水を入れて吸わせ、紙に広げて乾燥させ、最後に紙で拭きとって、餌入れに入れるという作業が新しく加わった。たこ糸でつるすピーナツやくるみも、数を増やしているが、追い付かない。カケスは糸ごと、次々に持ち去るので大変だ。ピーナツやくるみをたこ糸でくくるのは、1分に1個くらいしかできないので、30分がんばっても、30個ほどしかくくれない。何かもっと早くできる方法はないかと考える。
コゲラやアオゲラなどキツツキたちは、私と目が合うと、幹の向こう側に隠れる。脚立を用いないと、餌の補給ができないような高い所にある餌入れに、餌を補給する時など、ある一定の距離をおいて、カラ類たちが小声でお喋りしながら見ている。どちらが観察されているのか、わからない感じだ。
観察というのは、長い時間をかけて、多くの例を見ないと、一片的な結果しか見えないものだとつくづく思う。最初の頃、くるみにあまり向かわなかったヤマガラが最近ではピーナツと同じくらいの頻度でくるみに向かっているし、コガラもたこ糸のたぐり寄せがだんだんと上手になってきた。ヒガラは今のところ、ピーナツよりもくるみによく向かっているし、ひまわりの種よりもマツの実の方が好きなようだ。「落としてしまった餌をどうするか」を見ていると、殆ど間違いなく拾うのはシジュウカラで、次いでヤマガラ。ヒガラは地上にまで落ちると拾わないし、コガラは、撒き散らすくせに全然拾わない。
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1997.02.22
週末の朝は忙しいのに、小鳥たちはいつもどうり早くやってきて、餌を催促する。車のパワーウィンドウが凍り付いて作動しないくらい寒い時でさえ、彼等は活発に動きまわっている。やっぱり羽毛は暖かいんだなあと変に関心する。
カラ類は、同種個体同士での小競り合いはけっこう多いが、異種個体間でも、ヒガラとコガラの間では、ときどきすさまじい戦いがある。シジュウカラの中には、屋根付餌台に餌を取りに行き、そこで180度方向転換してその場で食べ始める個体がいくつかある。こうなると、特に体の小さいヒガラは餌小屋に入れない。コガラも殆どの場合、威嚇される。シジュウカラ同士の場合、出て行くことが半分くらいあり、ヤマガラやゴジュウカラが来ると、陣取っていたシジュウカラは、たいていその場を明け渡す。
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1997.02.21
昨日の天気予報では、今日、長野県北部は、雪だとのこと。そのうえ週末なので、私も小鳥にばかりかまっていられない。本業は宿泊業である。
こういう時は、イチイの木の下枝に、いつもより多めにピーナツやくるみをつるす。通常は、1粒ずつつるすのであるが、何日か、もたせようとする場合、鈴なりにしてつるすものをいくつか用意する。ただ、この鈴なりになっているものは、小鳥たちにとって、少々重たくて、たぐり寄せがしづらいようである。この餌の準備と、くくりつけは、昨日の夕方にすませておいた。
昨日は、1羽のヒガラがいつまでもひまわりの皿に餌を取りに来ていたので、くくりつけが遅くなってしまった。ヒガラも餌の味をしめてしまったようである。
料理用に、マツの実を買ったのがあったのだが、どうも良い作品が作れなかったので、少し使っただけになっていたのがあったので、与えてみた。小鳥たちはマツの実よりも、ひまわりの方が、好きなようだ。特にヤマガラで、この傾向が強い。マツの実は、ひまわりの皿に一緒に入れておくのだが、ひまわりの方が、先になくなって、マツの実だけになると、ヤマガラは、皿に向かわなくなる。コガラとヒガラは向かうが、ひまわりのある時より頻度が少なくなる。
ひまわりの種は、殻を割ると、中に胚があり、食べてみると、固さは、ピーナツやマツの実よりは柔らかい。小鳥たちは、ひまわりの種を1粒くわえては、枝の上で両足で固定し、殻を割って胚を食べているようである。ひまわりの殻はプイッ!と捨てられ、そこらじゅう殻だらけである。
雪の日は、ひまわりの皿がすぐに雪に埋もれてしまうので、屋根付の餌台に替えてみた。常に上の方から下を見ている小鳥たちには、ただの木としか見えないのだろうか? 皿の時のように取りに来ない。遠巻きに様子を伺っている。しかし、この「新参者」の所にも、まっさきに行ってチェックし、中に餌があることを見つけたのは、やはりシジュウカラだった。それを見ていたのか、ヤマガラもコガラもゴジュウカラも餌台へ向かった。
牛脂に突然大きな鳥が来た。たぶんアオゲラだと思う。頭頂とほほの部分の真紅、腹部のだんだら模様、背面のオリープ色のコントラストが美しい。この森にアオゲラがいたなんて!
アオゲラ。モノトーンの冬の白馬において、鮮やかな色彩のコントラストが美しく映える。
最初の頃は、数羽のシジュウカラが来たにすぎなかった庭には、今ではものすごい数の鳥たちが来る。シジュウカラ8、ヤマガラ3、コガラ7、ヒガラ5、ゴジュウカラ2、コゲラ4、カケス3、ヒヨドリ2、スズメ2、アオゲラ1、計37羽である。実際には入れ替わったりしていて、もう少し多いのかもしれない。鳥には言葉があるのかもしれない。餌を追加、入れ替える時にも、シジュウカラはすぐにその場を離れて私と距離を置くが、ヤマガラではその距離が縮まり、コガラになると、もう本当に目の前という距離になるまで、餌を食べている。昨年の12月、車のフロントガラスに積もった雪に足をとられたまま、うずくまっていたコガラをそっと両手ですくい出したことがある。コガラは、しばらく私の手の中で、じっとしていたが、やがて私の手から飛び立ち、私の周囲を一定の距離を保ちながら、お礼を言うかのように飛んで行った。ひょとして、その時のコガラが、庭に来ている群れの中にいて、コガラ語?で、「あのオヤジは大丈夫や!」などと、仲間に伝えているのかもしれない。。。などとものすごく一方的で勝手な解釈をしてしまう。
ところで、スズメが何を食べているのかというと、ほとんどイチイの木の根元あたりにいて、上の方からカラ類がピーナツやくるみをつつく時に発生する、「おこぼれ」を見つけて食べているようである。時々、枝にとまってピーナツやくるみを食べようと試みているが、うまくできないようだ。カラ類のように、たぐり寄せても、両足で固定するということを、スズメはしない。それで、おもむろにイチイの木の下で、おこぼれを待つのだろうが、今日のような激しい雪の日には、イチイの木の下も、みるみるうちに雪が積もり、うまく歩けないようで、スズメの体の幅だけ、雪の中に歩いた跡が溝のように残る。「八甲田山」をスズメが演じているようなものである。
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1997.02.20
くるみやピーナツをくくるのに手間取り、終わりきらないうちに、小鳥たちがやってきた。コガラはかなり至近距離までやってくる。まだ薄暗い明け方、カケスもたこ糸ごとピーナツを持ち去ろうと必死である。6時45分、ついにヒガラがひまわりの皿から種をひとつくわえて近くの枝で食べた。最も小さな種類のカラ類なので、どうしても押し退けられてしまう。そして、コガラの数を数えたら、7個体はいる。コガラとしてはすごい数だ。ゴジュウカラも2個体いる。庭は、バードサンクチュアリとなっている。
スズメが落葉松の梢の方でチュンチュン鳴いている。今冬、スズメを始めて見るが、カラ類を見慣れた目には、ずいぶんずんぐりと見える。スズメがこのあたりに姿を見せたということは、春近しということか?
スズメの鳴き声が聞こえ出すと、カラ類たちは警戒するような素振りを見せ始めた。スズメとカラ類の力関係では、どちらが強者になるのだろうか?もしスズメが餌を食べに来たとしても、今、置いてある餌で、彼等が食べられるのは、ひまわりの種くらいであろう。スズメのくちばしは、ピーナツを割るようにはできていないと思う。米や麻の実などをつぶすのには都合良いと思うが。。。そのかわり、カラ類のくちばしでは、米や麻の実を食べるのは、難しいと思う。
餌の補給が忙しいので、飼育用の餌いれも動員する。
鏡のついた縦長の餌いれに、ひまわりの種を入れ、シュロの縄で落葉松の幹に固定する。鏡に映る自分の姿にどう反応するか? シジュウカラとヤマガラは自分の姿を気にしながらもひまわりをくわえて行った。コガラは、その姿に威嚇するかのように鳴き続け、結局ひまわりを取らなかった。ゴジュウカラは、幹を上から下へ降りてくるため、目に入るのは、ひまわりだけのようで、さっさとくわえていった。
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1997.02.19
積雪のあった夜が明けるとき、いつもにも増して、小鳥たちは、餌確保ににぎやかになるが、今朝もそうだった。なぜなら、皿にいれたひまわりや、箱に入れたピーナツやクルミなどは、雪が積もって閉鎖状態になる。カラ類は、ホシガラスと違って、雪を掘って、埋もれた餌を探し出すという習性は持たないようだ。落葉松の下枝にくくってあるクルミやピーナツも、枝自体に積もった雪で、たぐり寄せが難しくなる。ところが、常緑樹であるイチイの下枝にくくりつけてあるクルミやピーナツは、そうならない。常緑樹であるイチイの木は、離れて見ると、雪をかぶって枝が雪の重みで下へ下がりぎみになっているが、内部は、狭いながらも空間があって、鳥たちがピーナツやクルミをたぐりよせて食べるには充分なスペースがあるのだ。しかも雪が体にあたらない。
しかし、そこへすべての小鳥が集中するため、押し退け合いがすさまじいのである。こんな時は、コガラもたぐり寄せが下手だとか、ヤマガラもたこ糸でくくっていない方が良いなどとは言っておれないようで、みんなたこ糸でくくってあるクルミやピーナツへと向かう。また、金網ネットでくくってある牛脂やバターはいくぶん雪が着いているけれど、ついばむのに支障をきたすほどではない。
あんまり激しい餌の争奪戦になっているので、ひまわりの皿にかぶった雪を手で払い、いくぶんひまわりを追加補充すると、ヤマガラとコガラはすぐひまわりへ向かった。相変わらずコガラはひまわりの皿へ「ドボッ!」と元気よく飛び込むので、ひまわりが周囲に撒き散らされる。困ったことに、ヤマガラやシジュウカラにも、この「飛び込み」をする個体が現われ出して、そこらじゅうにひまわりが撒き散らされている。
牛脂の味をしめたのか、コゲラもよく来るようになった。コゲラはキツツキなので、普通、木の幹に垂直にとまり、餌を探しながら上へ上へと登って行き、次の目標となる木の幹の下の方へ移るという行動が多い。しかし、牛脂を食べる時は、金網ネットの少し上方へとまり、そこからネットの方へ、くちばしと、足と、尾羽を使って体を支えながら、へこへこと降りてくるのである。たいていネットの50センチくらい上方にとまる。これだけの距離を下方へ降りることはめったにないが、餌はそれだけ魅力的なのだろう。ネットのすぐ下には、下枝が張り出しているので、キツツキにとっては、着地しづらいのでこうなるのかもしれない。
今日のような日は、たこ糸でくくった餌のつけかえも多くなってたいへんだ。
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1997.02.18
今日も早朝6時30分すぎ、朝食を食べる小鳥たちの「出勤」がはじまった。まずヤマガラの「ジェージェー」という大きな濁った声を合図にシジュウカラ、コガラ、ヒガラと来て、カケスも来た。エナガの群れも来たが、餌には無関心で、せっせと枝先で採食している。ひまわりの種をいれた皿を置いた。するとそこだけ、順番をめぐる小競り合いが起こっている。それもそのはずで、今日はやけに個体数が多い。コガラだけでも4羽いる。普通、コガラは秋にがっちり貯食して、冬にもあまり麓には降りてこないのだが、今秋は貯食が充分できなかったのだろうか?そしてこの冬初めてゴジュウカラの姿があった。ひまわりの種をくわえると、木の幹に、得意な下向きにとまって、樹皮の間に貯食していた。昨日から、ヤマガラもコガラも盛んに貯食するのはいいけれど、そんなに貯食して、後で食べるのを忘れないでほしいと思う。貯食されたまま、食べられずに忘れられた草木の種子は、そこで発芽することがあるらしい。落葉松の幹からひまわりが発芽して、花でも咲いたら目立つだろうな!?「どうやって育てた?」なんて聞かれたらどう答えたらよいのだろう?オラ知らね〜ところで、コガラには妙な行動がある。餌をとりだす前に、2〜3粒周囲に落とすことがある。また、ひまわりを入れた皿には、どまんなかに「ドボッ!!」と飛び込んでゆくものだから、種が周囲に飛び散る。ヤマガラやシジュウカラでは、このような行動をほとんど見かけない。なぜコガラだけが「撒き散らす」のか?後で拾って食べるという訳でもない。餌を選別しているのだろうか?それなら皿のまんなかに飛び込んでも意味がない。これから観察するうちに答えが出るかもしれない。
ヒガラ(左上)とヤマガラ(右)。個体間の距離が接近しすぎたのか、ヒガラの方がいくぶん緊張気味。この後すぐヒガラはヤマガラとの距離をとった。
また、種によって、どの餌に好んで向かうかというのを見比べるのもおもしろい。いまのところ、ヤマガラは、ひまわりとピーナツによく向かう。それも、たこ糸でくくられていない方を好む。クルミにはあまり向かわない。コガラはどれにでも行くが、特にひまわりによく向かう。そして、コガラは、たこ糸でくくられたピーナツやクルミをたぐりよせるのは、ヤマガラやシジュウカラほど上手ではない。コガラのくちばしは、ヤマガラやシジュウカラのそれほど、前方に突き出しているようには見えず、どちらかというと、ちょこんとコンパクトな感じだ。しかし、コガラはこのくちばしで、カラ類では、唯一、枯木に自分で巣穴を彫るという。他のカラ類は、コガラが彫りあげた巣穴を乗っ取ったり、キツツキ類が以前使った古い巣穴を使うという。キツツキ類は、一度使った巣穴を再び使うことはめったにないらしい。シジュウカラは、コガラとは逆に、ひまわりにはあまり向かわない。しかし、これはシジュウカラが単独種の群れとしている場合で、目の前で、ヤマガラやコガラがひまわりに向かうと、自らもひまわりの方へ向かう。そして、ピーナツやクルミもヤマガラとは逆にたこ糸でくくられている方を好む。また、コガラは、牛脂もバターも頻繁についばむが、ヤマガラやシジュウカラは、ほとんどバターしかついばまない。キツツキであるコゲラは、コガラ同様、牛脂もバターもついばむ。牛脂をついばむコガラとコゲラの共通点は、自分で巣穴を彫るということである。今日は、1日で、いろんな観察結果を得られた貴重な日であった。
写真は餌箱にやって来たコガラ。
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1997.02.17
昨夜はすさまじい強風が吹き続けたので、ものすごい数の枝が地面に落ちている。たこ糸でくくりつけた餌も枝ごと落ちていたりする。しかし小鳥たちは、今日も元気に姿を見せてくれた。野生のたくましさを感じずにはいられない。あんな小さな体でどうやってあの強風を耐えたのだろう?
ヤマガラが3羽も来た。ここに住んでもうすぐ8年になるけれど、1度にヤマガラを3羽も見たのは初めてだ。彼等はいまのところ、むきだしのクルミやピーナツより、落花生の方に引かれている。やはり、「殻をたたき割って食べる」という行動を好むのだろうか?そのときのヤマガラの大きめな頭部が両足で固定した目的物に向かって上下する様はおかしい。そして、ヤマガラの、あの正面から見た顔のカラーリングの塗りわけは、なんともユーモラスである。
ヒガラも来た。やはり小さい。この間見た、太ったヒガラと思われる個体は、いったい何だったのだろうか?相変わらず枝先に固執していて、餌を見つけられない。昼過ぎには、川向こうの林から、コガラが来た。枝にとまろうとした矢先、ヤマガラに押し退けられたのが幸いして、ピーナツを入れた餌入れにとまり、それからせっせとピーナツにとりついていた。早いペースでピーナツを取り出しては視界から消え去る。あんなに早いペースで食べられる訳がないので、きっとどこかに貯食(*注1)しているのだろう。常連シジュウカラもやってくる。
このシジュウカラ属4種の関係がおもしろい。シジュウカラは、コガラやヒガラなど、自分より小さな種や、同種個体を押し退けるけれど、ヤマガラには押し退けられる。ヤマガラは大きな体にものをいわせて誰でも押し退ける。そして、どの種も、同種個体間で、ときどき小競り合いが起きる。
夕方には、みかんにヒヨドリが来た。カラ類と比べると、ずいぶん大きい。
注1 貯食:餌を貯蔵すること。樹皮のすきまや枝の股などに隠す。コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、ゴジュウカラが行うが、シジュウカラはしないらしい。
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1997.02.16
牛脂のネットにバターを入れ、イチイの枝の股の部分にもバターを塗り付けた。さっそくシジュウカラがイチイの方のバターを見つけて食べていた。やはり、彼等にとって、冬の脂肪分摂取は、なかなか容易でないのか、しばらく食べ続けていた。あんまり食べすぎて脂肪のとりすぎにならないかと心配するくらいだ。しかし、この行動にも個体差があって、食べない個体は見向きもしない。
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1997.02.15
落葉松の幹に金網のネットでくくりつけておいた牛脂を早朝、1羽のコガラがついばんでいた。牛脂をくくりつけて1月ほどたつが、ついばんでいる小鳥を見たのは始めて。カケスがたこ糸ごと餌をもち去ろうとするので、彼等用に、小皿に落花生を入れたものを用意して置くと、さっそく持ち去った。先日架けかえた巣箱に、さっそくシジュウカラが中に入ってチェックしていた。
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1997.02.14
シジュウカラの数があきらかに増えている。7〜8羽くらいだろうか?数えようと何度も試みてみるけれど、右に左に飛び回るので目では追えない。カメレオンのように左右の目が別々に動けば良いのに!(気持ち悪いだろうな?)彼等は激しく追い回し合いをしていて、食べる時間よりも追いかけっこをしている時間の方が長い。餌確保のための他個体排除なのか、それとも求愛のためのライバル排除なのか?今日も1羽のヤマガラがやってきたが、餌を食べられたかどうか、確認できなかった。
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1997.02.13
この冬見かけなかったヤマガラが、ピーナツを発見してしきりにつついていた。シジュウカラはすかさず追い払おうとしたが、ヤマガラも負けてはいなかった。食べられたかどうかは確認できなかった。また昼すぎにシジュウカラが一度に4羽訪れた。いままでの最高は3羽だった。最近は、クルミも食べているようだ。ゴジュウカラはまだ見られない。
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1997.02.12
玄関前の落葉松に架けてあった巣箱の側板が割れているのが少し前からわかっていたので、とりはずして調べた。中には、蛾の卵と思われるものが、びっしりとはりついていて、親とおもわれる蛾の死骸も複数あった。驚いたのは、この巣箱が繁殖に使われた形跡が残っていたこと。2年前に架けて、注意して見ていたが、繁殖時期に小鳥が頻繁に出入りしていたことはなかったのに。。。
巣材として草や小枝が運びこまれていて、ボール状に敷き詰められ、さらにかえることのできなかった卵だろうか、3個ほど残されていた。すべてを焼却し、新しく作った巣箱を元の位置に架けた。
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1997.02.07
シジュウカラが巣箱を覗いていた。繁殖時期にはまだ早いと思うが、下調べしているのだろうか?
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1997.02.03
今日は節分。小鳥に豆はどうかな?と思ったが、ちょっと固いし、たこ糸にくくりつけるのは、ピーナツ以上にたいへんそうなので、やめる。
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1997.01.29
餌を食べに来る個体が増えたようでもないのだが、なぜか餌が最近よく減ってくる。付け替えペースが早まって大変だ。
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1997.01.25
落花生はたこ糸でくくりやすいので、たくさん吊してみた。最初はシジュウカラも興味しんしんといった感じだったが、殻を割って中味を食べるという、二重手間に気付いたのか、さっさとピーナツの方へ引き寄せられていった。
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1997.01.23
シジュウカラの個体間には、優劣がはっきりしているらしい。胸元のネクタイの細い個体とその他2羽の合計3羽がよく一緒にやってくるが、おしのける個体と、おしのけられる個体は決まっているようだ。
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1997.01.22
シジュウカラは餌を食べに来るとき、にぎやかにおしゃべりするので、カケスに察知された模様。カケスはピーナツやクルミをひと飲みにしてしまう。くくりつけるのは大変なんだから、もうちょっとゆっくり食べてほしいのだが。。。
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1997.01.21
混群にコガラとコゲラを発見。コガラも餌のある場所までは降りてこない。コゲラは幹をつつくのに忙しいといった様子。餌はシジュウカラ専用のようになっている。
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1997.01.19
これまでより、餌の量を増やした。あちこちの枝につるしてみる。シジュウカラはすぐに見つけて食べる。牛脂を金網で幹に巻つけた。しかしシジュウカラは牛脂へは行かなかった。
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1997.01.18
さすがにたこ糸につながったままのピーナツを食べるのは、やはり食べづらいのか、ある程度小さくなったピーナツをたこ糸からはずして食べやすい場所へ運び去り、食べようとしている。こちらとしては、目の前で食べてくれるから、観察できて、あのちまちました作業にも耐えているのだが。。。
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1997.01.16
シジュウカラはどうもクルミより、ピーナツのほうが好きらしい。寒い時期だから、クルミのほうが脂肪分があっていいように思うが、それは人間の勝手な思い込みか???
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1997.01.15
ヒガラ同様エナガも餌には無関心のようだ。やはりヒガラやエナガのように、高い所で採食する種にとって、今の餌の位置は低いので、見つけられないのかもしれない。しかし、私にはあんな高い位置に餌をとりつけるのは不可能である。またエナガはピーナツなど食べないかもしれない。
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1997.01.13
シジュウカラが、上方の枝からつるしてあるピーナツを食べようとして、片足を前に出して、それでピーナツを固定して食べている。行儀が悪いというより、見ていておもしろい。何という格好をして食べるのであろうか?ビデオに撮っておきたいものである。
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1997.01.11
庭にくるヒガラがちょっと妙である。ヒガラといえば、シジュウカラよりも小さいものだが、シジュウカラよりも太って見える。脇腹に、ヤマガラのような褐色味がほんの少し確認できた。冠羽のようなものもあるし、だいいち、顔の塗りわけがヤマガラではない。ヤマガラとヒガラで交雑が起こり得るだろうか?
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1997.01.09
シジュウカラは、仲間に餌の情報を教えるというよりは、むしろ秘密にしているようだ。すでに餌の存在を知っている個体は、餌を食べに来ても、他の個体がいると、食べようとしない。餌のありかを悟られないようにしているのだろうか?
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1997.01.08
ヒガラは餌に興味がないのか、目の前にあっても食べようとしない。低い枝にヒガラが訪れることは滅多にないから、チャンスも少ないのだが。。。
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1997.01.07
餌を食べに来るシジュウカラは、複数いるが、1羽だけ、胸元から腹部へのびるネクタイが極めて細い個体がいる。たぶんメスだろう。メンバーはいつも同じだろうか?
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1997.01.03
写真はシジュウカラ。年末年始の超多忙なリズムに流されて、しばらく観察できなかったが、シジュウカラがピーナツを両足で固定して食べていた。少しでも楽な方法を学習したのであろう。
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1996.12.28
シジュウカラがピーナツを発見し、ぶらさがりながら食べている。
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1996.12.26
昨日も今日も小鳥は餌に気付かない。今年は小鳥たちが少ないのだろうか?
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1996.12.25
ピーナツとクルミをイチイの木の枝にくくりつける。寒いのでたいへんな作業である。
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